招待講演者

河野研究室が主催したセミナーやワークショップに招待した国内外の研究者の方々をご紹介します。様々な分野の第一線で活躍する研究者との交流を通じて、最先端の知見を取り入れています。

講演者一覧

講演日 講演者 所属
2025年4月3日 Prof. Daniel Packwood 京都大学iCeMS
2025年3月31日 上野 隆史 教授 東京科学大学生命理工学院
2024年6月24日 Prof. Brent Nanennga Arizona State University

2025年

Data Science for molecular simulation and functional materials

講演者: Prof. Daniel Packwood

所属: 京都大学iCeMS

日時: 2025年4月3日 14:30-15:30

場所: 東京科学大学 大岡山キャンパス EEI棟 611号室

データサイエンスを分子シミュレーションと機能性材料研究に応用する最新のアプローチについての講演でした。蛋白質ドッキングのスクリーニング法から、表面での分子凝集現象の計算モデル、MOFを用いたセンシング、さらには電導性の計算における量子化学計算とデータサイエンスを組み合わせた新しいアプローチまで、理論とデータ科学の融合が材料科学にもたらす可能性について講演いただきました。

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Daniel先生の講演後の集合写真

タンパク質工学ー見えない分子を観る

講演者: 上野 隆史 教授

所属: 東京科学大学生命理工学院

日時: 2025年3月31日 16:00-17:30

場所: 東京科学大学 大岡山キャンパス EEI棟 611号室

本講演では、タンパク質結晶学の最前線について解説いただきました。特に、蛋白質の結晶を用いた化学反応の直接観測手法や、これまで困難とされてきた新規タンパク質の効率的な結晶化技術について詳細に紹介されました。さらに、通常は高次構造を持たないため結晶化が極めて難しいとされる内在的無秩序タンパク質(IDP)の革新的な結晶化手法についても言及され、構造生物学における新たな展開が示されました。

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上野先生の講演後の集合写真

2024年

Development and Applications of Microcrystal Electron Diffraction(MicroED)

講演者: Prof. Brent Nannenga

所属: Arizona State University (USA)

日時: 2024年6月24日 14:00-16:00

場所: 東京科学大学 大岡山キャンパス EEI棟 611号室

この講演では、微小結晶電子線回折法(MicroED)の開発と応用について詳細に解説いただきました。従来のX線回折法では解析が困難であった極微小サイズの結晶からの構造決定を可能にするMicroEDの測定原理や装置構成から始まり、実際のデータ収集手法、処理方法まで系統的に紹介されました。特に小分子化合物への応用に焦点が当てられ、医薬品開発や材料科学研究における実例も豊富に示されました。わずか数ナノメートルサイズの結晶からでも高分解能の構造情報が得られる本手法は、これまで構造解析が不可能だった多くの物質への扉を開く革新的技術として注目されています。

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上野先生の講演後の集合写真